虐待予防ってシンプルなこと

昨日は

NPO法人ひだまりの丘15周年記念講演会でした。

 

オレンジCAPOの島田妙子さんと

絵本作家のなるかわしんごさんの講演。

 

半年前の別の講演会でのご縁がきっかけで

実現した今回の講演会。

 

 

お二人の共通点は

自分自身が虐待経験があること。

虐待予防の活動をしていること。

 

ここから見えるものって

そこに立ったことはないけど

虐待予防の活動に関わりたい人にとって

ものすごく大切なものなんじゃないかと思っていた。

 

だから、

今回はお二人それぞれの講演だけではなく、

「特別対談」という形で、

もっとリアルな声を聴けることが楽しみでした。

 

  

お二人とのやり取りの中で

私が受け取らせてもらったものは、

結局は「人と人」「日々の当たり前の暮らし」が

なによりも大切なんだということ。

 

 

お二人とも

虐待経験を前向きな力に代えることができたのは

素晴らしい人との出会いだったと話していて、

では、

虐待を受けた立場で、どんな関わりをしてくれると

そんな力になるような存在と感じるのか聞いたら、

島田さんは「諦めない姿勢」

なるかわさんは「待ってくれる姿勢」

って言ったんだよね。

 

一見、真逆じゃないかと思う。

でもそこに共通することは「信頼」だった。

お互いに

信頼する気持ち

信頼したい気持ちがあるかどうか。

 

どんな態度をとるかとか

どんな言葉がけをするかとかではなく

信頼に足る思いがあるか。

 

それってもう役割や立場を超えて

人として向き合わないと届かないものだと思う。

親と子ども

大人と子ども

先生と生徒

保育士と保護者

虐待した人と支援する人

虐待された人と支援する人

そういうのじゃない関係性。

 

 

虐待を未然に防ぐために必要なことも

結局そこに通じる話になって、

日常のちょっとした挨拶や声かけこそが

なによりも大切ということでした。

 

 

虐待が起こってしまった後の支援となると

専門的な知識やスキル

さまざまな社会資源やサービスが

必要になってくると思うけれど、

起こらないようにするためにできることは

むしろ逆で

日々の当たり前の人と人との繋がり。

 

 

それならば誰でもできる。

いつでもできる。

 

 

虐待予防ってたいそうなことじゃなくて

普通に心をよせあって暮らすこと。

 

でもそれが大きな力になる。

 

 

知らないから難しいことにしてしまいがちだけど、

知っていればなんでもないことだった。

 

だからやっぱり知ることって重要。

 

「知る」ということを

たくさんの人と共有できた素敵な時間でした。