「居場所カフェが学校を救う!?」トークイベント

 

ちょっと日にちが空いてしまったけど、先週、NPO法人草の根ささえあいプロジェクトさん主催の「居場所カフェが学校を救う!?」トークイベントに参加してきました。

 

この日は朝から元職場の仲良しグループで旅行に行く予定だったのだけど、どーーーーしても聞きたいと思って、一人出発を遅らせてまで参加。

結果、運命の出会いみたいな貴重な時間となりました!

 

スピーカーは、神奈川県の県立高校内で居場所カフェを運営しているNPO法人パノラマの代表石井正宏さんと、居場所カフェが開催されている神奈川県立田奈高校の元副校長の浜崎美保さん。

 

浜崎さんから、一番最初に居場所カフェで一番人気の飲み物は具沢山の味噌汁と聞いただけで、もう切ない。

ここが大事な食料確保の場なんだ。

 

石井さんは、もともと引きこもり支援をされていたけど、それは雨漏りにバケツを置くようなもので、雨漏りそのものを何とかしないといけないと思い立ち、引きこもりになる前の予防支援に力を入れるようになったんだそう。

 

医療と一緒で、支援も予防的に介入した方がコスト(時間・労力)も少なく、効果も出やすい。

 

私が一番感動したのは居場所カフェのコンセプト=「文化的シャワーを浴びれる場所」

 

社会で豊かに生きていくためには、①経済的資本②文化資本③社会関係資本(人脈)が必要。

 

居場所カフェでは、この中の文化資本を提供することを目的としている。

 

文化資本のことを石井さんは「文化的フック」と呼んでいて、これは人と繋がるときの引っかかりになってくれる。

つまりネタ。

味噌カツを食べたことがあれば、味噌カツの話題で繋がれるし、浴衣を着たことがあれば、その話で盛り上がれる。

文化的フックがたくさん付いている人は、社会関係資本も得られる。

 

そのために、居場所カフェではカレーパーティーや浴衣パーティーなどの企画がある。

 

また、地域の様々な大人たちが居場所カフェに支援に来てくれるので、生徒たちはハイエンドからローエンドまで様々な大人と関わりあうことができ、自分の選択肢の幅を広げられるっていうのも、すごく素敵だと思った。

 

高校生と話していると、社会に出て働くことへのイメージがマイナスすぎて驚く。

働きたくないという理由だけで、多額の奨学金を借りてまで進学するのって、すごく違和感。

 

それが、大人って、仕事って、社会っておもしろいんだって知る機会があれば、もっと違った選択ができると思うんだよね。

 

ちなみに、パノラマでは、地域の企業と連携してアルバイトやインターンの紹介をする事業も行っていて、卒業後の出口支援にも繋げている。

 

さらに、個別支援のための相談室も運営していて、本格的なソーシャルワークが必要な生徒を、居場所カフェから個別支援へ繋げることができる仕組みになっている。

これはめちゃくちゃ大事と思った!

 

子ども食堂にも言えることだと思うけど、その場が楽しくて、一食食べて終わりではなく、そんな場所がなくても自立して生活していけるようになるための支援が必要。

居場所はそのための入り口。

もちろん、入り口としての役割は大きい。

 

個別支援に繋がるためには、自分で困りごとを認識していて、発信したり行動したりする力がいるから、案外ハードル高い。

だから、困りごとがあろうがなかろうが、誰でも来てよくて、ざっくばらんに話ができて、少しずつ信頼関係を築いていけるファーストステップがあるといいよね。

しかも、それが学校という日常の場にあることの意味って大きい。

 

まさに、こんなのあったらいいなの事業内容で、ワクワクしまくりでした!!

 

入り口は広く軽く。

奥行きは深く丁寧に。

どちらも意識した支援者になりたいと思いました。

 

ってことで、早速、相談室に在室する時間を増やして、相談があってもなくても自由に出入りできる時間を作ってみることにした。

(今まで環境に慣れるのに精一杯で、用があるとき以外は職員室から動けなかったからww)

 

とりあえず、一歩ずつできることから(*´∀`)