子どものためか自分のエゴか

 

中学生のお子さんを持つお母さんの

相談に乗らせていただきました。

 

中学1年の息子さんが

どうも勉強に身が入らず、

あれこれ小言を言ってしまうのだけど

息子さんはかえって反抗的な態度で

勉強に向かおうとしない。

 

見守るのがいいのか

もっと効果的な言葉かけがあるのか…

というようなご相談でした。

 

 

まずは、

お母さんが今までやってきた関わりや

それに対する息子さんの反応について

思うところを思う存分話してもらいました。

 

もう話を聞いている時点で

今までのお小言が効果的ではないことは

お母さん自身も気づいているんだなって

こちらは感じるんだけど、

お母さんはなかなか手放せない様子。

 

言わなかったら今よりやらなくなって

今より成績が下がるんじゃないか。

やればできる子なんだからやってほしい。

 

そういう不安とか期待とか執着とかが

手放せない。

 

 

だけども、このお母さんは素晴らしくて、

話をしているうちに

「これくらいの高校には行ってくれないと

私が恥ずかしい」

「部活にも身が入らず結果が出せないなら

せめて勉強で結果を出してほしい」

「高い塾代を払っているんだから

それなりのやる気を見せてほしい」

などなど、

自分のエゴに気づかれたのです!

 

もう、その瞬間は本当に素敵だった。

こちらも震えるくらいの美しい瞬間!!

 

 

そして、お母さんは

息子さんに自分のその気持ちを話して

これはお母さんが間違っていたと

謝ろうと思うと言われました。

 

お母さんがそんなこと言ってくれたら、

息子さんも心開いて、自分の素直な気持ちを

見せてくれるんじゃないかな。

がんばって結果を出したい気持ちは

息子さんだって、きっとあるはずだし、

ないならないで、息子さんの本心が聞けたら

お母さんもまた違うことを感じるかもしれない。

 

どちらにしても、いいことしかない。

 

 

相手のためを思っているようで

自分のエゴを押しつけていることって

本当によくある。私も。

 

特に、子ども相手に大人がやってしまうのは

立場や力関係の影響を受けるから

より起こりがち。

大人が注意深く自己チェックする必要がある。

 

でも、

気づいたらやめればいいし

間違えちゃったら謝ればいいし

どこからでもやり直せるし

どこからでも分かり合える。

 

そんな当たり前のことを気づかせてくれる

素敵な素敵なお母さんでした。